何度か触れてきましたが、今回は筆者の大学時代の論文について書いてみたいと思います。
私が在籍していたのは法学部政治学科で、卒業論文もなく、3回生になると週に1回ゼミに出席する程度で、時間に余裕のある学部・学科でした。
それでも私は、毎日大学へは欠かさず通っていました。
朝は二条城を起点に往復3km、さらに大学南側の京都御所周囲4km、合計7kmを毎朝ランニング。雨の日もカッパを着て走り、その後に学食へ向かい登校する、そんな学生生活を送っていました。
おそらく、そんな学生は私くらいだったかもしれません。
政治学科は資格を取得できる学科ではありませんが、その分、自由度が高く、自分の関心のある分野を深く学ぶことができました。
私が取り組んだ論文のテーマは「ミッドウェイ海戦」。日米両国の戦略を比較・分析する研究です。
日本海軍が好きで、日本が敗北したことが悔しい――それが研究の動機でした。しかし調べれば調べるほど、戦略・情報・兵站・技術・資本のすべてにおいて、アメリカが日本を上回っていたという現実を突きつけられました。
この研究で得た結論や思考は、その後の私の生き方や仕事、そして「戦い方」に大きな影響を与え、今でも非常に役立っています。
その中でも特に強く心に残った結論の一つが、
「奇襲攻撃は本質的には意味がない」
ということでした。
攻撃を受けた側は一時的に混乱しますが、必ず立て直し、反撃に転じます。
実際、真珠湾攻撃に参加した魚雷搭載の雷撃機パイロットが「アメリカ軍の対空反撃は非常に早かった」と証言しています。軍の休暇日である日曜の朝を狙ったにもかかわらず、です。
真珠湾攻撃によって一時的に日本軍が優勢に立ったように見えても、ミッドウェイ海戦で形勢は逆転し、最終的には無条件降伏へと至りました。
消耗戦に入れば、最終的に勝敗を決めるのは国力、自力の差です。
では、奇襲攻撃は本当に無意味なのでしょうか。
歴史上の奇襲攻撃の例を挙げると、
源義経の一ノ谷・屋島の戦い(1184年・1185年)、
織田信長の桶狭間の戦い(1560年)、
日本海軍の真珠湾攻撃(1941年)、
ナチス・ドイツのバルバロッサ作戦(1941年)
などがあります。
しかし、戦略的に「成功」と言えるのは、織田信長の桶狭間の戦いだけです。
相手を壊滅させ、その後の戦闘能力を完全に奪ったからです。
他の奇襲攻撃は、その後の消耗戦に耐えられず、最終的には敗北しています。
真珠湾攻撃を成功させ、「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」など多くの名言を残した山本五十六連合艦隊司令長官ですが、私がより重みを感じるのは次の言葉です。
「大東亜戦争の命運は、実に海軍力である」
この言葉に表れている戦争観・戦略観こそが、本質だと思います。
「素人は戦略を語り、プロは兵站を語る」と言われるように、戦争を始めること自体は簡単です。しかし、勝敗を決めるのは最終的に兵站、すなわち補給力、資本力です。
そしてこれは、戦争だけでなく、ビジネスや投資にも通じます。
私が取り組んでいるカンボジアでの事業も、戦いも、その成否を分けるのは――
「実に資金力」なのです。
さて、2026年も年明けから騒がしいスタートとなりました。
この種の勢力には共通点があり、多くの場合、「奇襲」という形で紛争を仕掛けてきます。今回もその典型的なパターンが踏襲されています。
しかし、その過程で相手が乗ってきてくれたから有難く、「誰が主導していたのか」という点について確信を得ることができ、私にとっては十分な成果がありました。
県警からは「合法的に進めてください」との指摘もありましたが、それは当然のことです。
私自身、常に合法の範囲で行動するつもりです。
ただし、それは日本国内においての話です。
海外、特にプノンペンにおいては、同じ常識や前提がそのまま通用するとは限りません。
そもそも、こちらから仕掛けた話ではなく、相手側から絡み、仕掛けてきたことです。
その対応は、相手の出方によって変わります。
話し合いを求められれば、話し合いで応じます。
合法的な手段で来るなら、こちらも合法的に対応します。
ルールを無視した行動を取るのであれば、それ相応の結果を招くことになります。
私は健常者であり、有事に際して状況を判断し、適切に対応する能力があります。
走ることもでき、車の運転もでき、自己防衛できるだけの格闘能力は日々鍛えています。
もしプノンペンの街で顔を合わせることがあれば、
それが偶然であれ必然であれ、然るべき形で「ご挨拶」することになるでしょう。
その時の距離や立ち位置は、正面からか背後からか、声をかけるか無言かは状況次第です。
いずれにせよ、日本であれプノンペンであれ、最終的に争いの帰趨を決めるのは、資本力の優越です。
さあ、はじめよう!
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