訴訟経過報告を通して、
「ところで、名誉毀損裁判って、いくらくらい費用がかかるのですか? 裁判全般ではどうですか? 原告と被告、勝訴と敗訴でどう違うのですか?」
と質問されました。
普段、裁判や争いごとに縁のない方なら、当然の疑問でしょう。
裁判には大きく民事事件と刑事事件がありますが、ここでは民事事件について、私自身の経験、感覚、感触をもとにお話しします。
民事の損害賠償請求にもさまざまなものがあります。その中に、名誉毀損を理由とする損害賠償請求もあります。
同じ損害賠償請求でも、生命や身体、財産に生じた損害をめぐる裁判と、名誉を侵害されたことによる損害をめぐる裁判とでは、私は少し性格が違うと感じています。
生命、身体、財産に関する損害については、過去の判例や実務の積み重ねによって、損害額を算定する一定の基準があります。
しかし「名誉」という目に見えないものを、いくらの金銭として評価するのか。
これは簡単ではありません。
海外、とりわけアメリカでは、事案や州法などによっては懲罰的損害賠償が問題となり、非常に高額な賠償が争われることがあります。
一方、日本の名誉毀損訴訟では、認められる慰謝料などの金額は、一般にそれほど高額にはなりません。
だから私はこのブログで、以前から「名誉毀損裁判は、勝敗は、二の次で重要でない。」と何度か書いてきました。
もちろん裁判である以上、法律上の勝訴・敗訴はあります。敗訴しても構わない、という意味ではありません。
私が言いたいのは、経済的な損得だけで考えれば、必ずしも割に合う裁判ではないということです。
生命や財産について損害を受け、その賠償を求める裁判なら、損害を回復するためにも勝つことには大きな意味があります。むしろ、勝たなければなりません。
しかし名誉毀損裁判では、仮に勝訴しても、得られる賠償額より弁護士費用や裁判に費やす時間、労力、精神的負担の方が大きくなることもあります。
それでも争う。
金にならなくても、自分の名誉のために争う。
私が「名誉毀損裁判は勝敗は重要でない。」と書くのは、そういう意味です。
少し大げさな例えかもしれませんが、かつて名誉を重んじ、ときには潔く自らの命まで懸けた時代の日本人気質、サムライに、どこか通じるものがあるようにも感じます。
金が目的なら割に合いません。
私と争った人物の例ですが、
潰れたカンボジアのキリロム工科大学創設者猪塚武
日本で1億円、カンボジアで900万ドル(当時13億円)の訴訟を起こしてきました。
私との5年に及ぶ裁判で猪塚本人申告ですが、1億円の訴訟費用を費やしたと。
しかし、損害額はたったの50万円が私が支払うことが認められただけです。
東京地裁の本人尋問では泣き出すわ、カンボジアの事業は実質潰れるわ、ご本人も1億円取り戻すのが大変とSNSでぼやいていました(笑
名誉回復が一部認められたとして、潔くしなければならないのが、名誉より金、金の話を出して、訴訟経緯も結果も見っともない、情けない話です。
金にならなくても、自分の名誉のために争う。
これが名誉毀損裁判です。
では実際に裁判を起こした場合、いくらかかるのか。
原告はいくら払い、被告はいくら払い、勝った場合と負けた場合で、その費用はどうなるのか。
ここから具体的に見ていきます。
まず、弁護士の訴訟着手金に、一律の法定料金があるわけではありません。
かつては日本弁護士連合会の報酬基準がありましたが、現在は廃止されており、弁護士費用は各法律事務所がそれぞれ定めています。
現在でも弁護士費用を考える際の一つの目安として、
経済的利益の額に応じて、
- 300万円を超え3,000万円以下:5%+9万円
という計算方法です。
次に報酬金、いわゆる成功報酬です。
これについても現在、一律の法定料金はありません。
旧報酬基準を参考にすると、経済的利益に対して、
- 300万円を超え3,000万円以下:10%+18万円
という計算方法が一つの目安になります。
完全に敗訴して経済的利益がまったく得られなかった場合には、一般的には成功報酬は発生しない契約が多いと思います。
また訴状、判決文などを見ると、
「訴訟費用は被告の負担とする」
などと書かれていることがあります。
裁判を経験したことのない方には非常に誤解されやすいところです。
「裁判に負けた側が、勝った側の弁護士費用まで全部払うのだろう」
と思われる方もいるでしょう。
しかし、そうではありません。
ここでいう「訴訟費用」とは、訴状を提出するときの収入印紙代、郵便料、証人の日当・旅費など、法律上「訴訟費用」とされるものです。
「訴訟費用として相手の弁護士費用を全部負担させること」と「損害の一部として弁護士費用相当額が認められること」は別の話です。
さて、ここから具体的な金額の話です。
現在係争中の鹿児島の被告を例に、被告の訴訟費用を先ほど紹介した旧報酬基準をもとに私なりに試算してみます。
2025年に和解に至った裁判の請求額は1,000万円です。
これを旧報酬基準に当てはめると、
着手金は、1,000万円×5%+9万円=59万円。
約60万円です。
その後、和解によって995万円の損害賠償請求を免れる結果となったと考えて、仮にこれを被告側の経済的利益として計算すれば、
995万円×10%+18万円=117万5,000円。
成功報酬は約118万円となります。
すると、
着手金約60万円+成功報酬約118万円=約178万円。
もちろん、これは相手方と弁護士との実際の契約内容を知っているわけではなく、あくまで旧報酬基準を当てはめた私の試算です。
しかも、この裁判では被告側は2つの法律事務所から3人の弁護士が公判のたびに出廷していました。
実際の契約によっては、これに出張日当、交通費、宿泊費などが加わっている可能性もあります。
そう考えると、裁判というものが決して安くないことが分かるでしょう。
さらに、2025年の神戸地裁、2026年の鹿児島地裁で提起した現在係争中の裁判も、損害賠償請求額はそれぞれ1,000万円です。
今後判決まで争い、弁護士費用その他の費用まで考えれば、私の感覚では、それぞれ200万円前後の負担になっても不思議ではありません。
さらに先日のブログに書いたとおり、同被告に対して、私はさらに年内2件の訴訟提起を準備しています。
これらについても弁護士を選任して最後まで争うのであれば、単純計算では2件でさらに400万円程度の費用がかかる可能性があります。
合計約1000万円
そして、民事訴訟だけではありません。
刑事告訴も受理され、現在進行中です。
このような背景もあり、鹿児島地裁知覧支部の公判初日は弁護士でなく本人が出廷したのかと思います。
こうして一連の裁判について旧報酬基準などから積み上げていくと、私の試算では、相手方にも相当な費用負担が生じていることになります。
そして当然ですが、裁判を起こしている原告の私にも費用がかかっています。
「そんなに金がかかるのに、なぜそこまでやるのか」
そう思う人もいるでしょう。
私は酒も飲みません。
可愛い女の子のいる店にも行きません。
ゴルフもしない。
賭け事もしない。
外食もほとんどしない。
仕事と、自らのトレーニングを中心にした質素な生活です。
だからといって、娯楽もせず、ただ金を貯め込むことだけが目的の守銭奴でもありません。
商売人として、会社のため、事業のため、必要なときに力を使えるように、普段の浪費を惜しんで力を蓄えてきただけです。
事業を守らなければならないとき。
会社を守らなければならないとき。
そして、自分自身の名誉を守らなければならないとき。
そのために必要なら使う。
不当な行為、加害行為を仕掛けられたのであれば、私は徹底的に対処します。
自分から争いを仕掛けるつもりはありません。
しかし、売られたケンカ、仕掛けられたケンカなら、私はどこまでも買う。
そのための訴訟費用を惜しむつもりもありません。
だから私にとって名誉毀損裁判は、
「いくら取れるのか」
だけで判断する裁判ではないのです。
「自分の名誉を守るために、金をかけても相手を徹底的にやる!」
という裁判です。
今まで戦ってきた、絡んできた、ケンカを売ってきた相手。
訴訟で金を失い、弁護士雇わずの本人訴訟になり、
法廷で震えたり、泣き出したり、仕事を失い、家族は離散し、国を追われ、逮捕され、刑務所に収監され、会社、事業は潰れ、潰れずとも時間の問題――。
そんな連中ばかりです。
ケンカしかけてきた連中が堕ちてく姿は見ていて楽しです。
自ら仕掛け、自ら選んだ行動の結果です。
遊び?
事業家なら、飲み屋で一晩、一席で100万円くらい使う人もいますから、それを考えると名誉毀損裁判の費用などたいしたことでありません。
私はただ、売られたケンカを徹底的に買う。
それだけです。
これからも必要に応じて、訴訟提起し、訴訟は継続します。
『カンボジア不動産チャンネル』YouTubeのチャンネルでもご一緒に是非御覧下さい。チャンネル登録もよろしくお願い致します。
読者の皆さん、いつも応援ありがとうございます。
ランキング参加していますので下記アイコンをポチッとして頂ければ更新の励みになります。







お疲れ様です。
すごいの一言。感服します。
試合に勝って🙌勝負に負けた👈気付いてない笑
違うでしょう!
試合にも負けて。
勝負はもちろん負けて。
気づいていても受け入れらない 苦笑。