こんにちは、ジェット谷です。
日本とカンボジアの両国でビジネスを行っているジェット谷が、現地カンボジアから最新情報をお届けするブログです。
先週土曜日、日本人投資家の方と食事をした際、あるカンボジア人女性社長が経営する不動産会社の話題になりました。
「キチンとされた方ですね」
投資家の方が、彼女をこう評価されていました。
何か大きな取引が成立したとか、特別なサービスを受けたという話ではありません。
「現在は、Jタワー3の転売案件を受けるのは控えています、とキチンと答えていましたよ」
という話です。
実は先日、彼女の会社がJタワー3の転売案件を成約させた際、私はJタワー2で偶然、彼女にすれ違いに会った時に、
「社長、Jタワー3もあと少しで完売だから、転売は控えて協力してよ」
と、半分本気、半分冗談で話していました。
それを彼女は、開発業者である私たちの意向として、投資家の方にキチンと伝えていたのです。
投資家の方は、
「黙っていたら分からないではないですか。谷さんには秘密にしておいてくださいね、と言えば済む話です。しかし、それをせずに、目先のお金よりも信用を大切にする方だと思いました」
と感心されていました。
カンボジアの不動産業界において、目先の利益よりも取引先との信用を優先する姿勢が、とても印象的だったようです。
ちなみに、この投資家の方が彼女の会社に相談に行くことは、私も事前に知っていました。以前の転売案件についても私が了解していたもので、今回、私から彼女に特段の連絡をしたわけではありません。
もちろん、私たちと彼女の会社との間で、転売を制限する契約や覚書を交わしていたわけでもありません。
だからこそ、彼女の対応には感心しました。
ビジネスで大切なのは、信用と信義。そして、取引先の立場や意向を理解し、尊重する姿勢だと思います。
さて、会食では次に日系の不動産会社の話題になりました。
「あそこなら転売を引き受けますね」
実際、過去にも私たちが、この客との取引や交流は控えてほしいと意向を伝えていたにもかかわらず、取引して金にしていた日系不動産会社です。
お願いしていたにも関わらず、意向を無視されていたので、悪い気分が残っています。
私から見れば、今回のカンボジア人女性社長とは対照的な対応です。
もちろん、ビジネスとしてどちらが正しいのか、一概には言えません。
不動産仲介会社には仲介会社としての事情があり、利益を追求すること自体が悪いわけではありません。
しかし、目先の利益を優先するのか、長期的な信用関係を大切にするのか。そこには経営者の考え方が表れると思います。
金、金、金。目先の利益ばかりを追い求める銭ゲバ的な商売や、何でも契約書で縛らなければ成り立たないような関係は、正直なところ、もうたくさんです。
ビジネスだからこそ、契約書以前に信義と信用があってほしいものです。
そして、もう一つ興味深いことがあります。
このカンボジア人女性社長の不動産会社には、日本人のお客様からの相談が増えているそうです。
日本語が話せるスタッフを採用したのも、つい先々月のことです。
つまり、それまでは日本語で十分な対応ができる体制ではなかったにもかかわらず、日本人投資家から相談が増えていたわけです。
日本語が通じるという便利さよりも、経営者や会社そのものの信用が評価されているのでしょう。
これは、カンボジアで事業を行う日系企業にとっても、考えさせられる話ではないでしょうか。
ところで、今回の会食で彼女の話題が出たのには、もう一つ理由があります。
彼女が今月、ご家族で日本へ旅行されていたからです。
ビジネスを通じて日本人と接する機会が増え、日本や日本人に親しみを持っていただけたのかもしれません。
私たち日本人がカンボジアでビジネスを行い、カンボジア人が日本に興味を持ち、実際に日本を訪れる。
こうしたビジネスを通じた人と人との信頼関係が、日本とカンボジアの交流につながっていく。
私は、こういう関係が広がっていくことを、とてもうれしく思います。
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