こんにちは、ジェット谷です。
日本、カンボジア両国でビジネスを行っているジェット谷が現地カンボジアから最新の情報をお送りするブログ、チャンネルです。
カンボジアの不動産開発が着工するまでの流れ
カンボジアにおける不動産開発では、まず開発用地を取得するか、あるいは開発事業者が当該用地に対する支配権を有している必要があります(以下、これらを総称して「不動産取得」と表記します)。
建築許可の申請は、この不動産取得が完了していることが前提です。つまり、不動産取得が完了していない段階では、建築許可を取得することはできず、そもそも申請自体が認められません。
さらに、3区画以上の開発を行う場合や、未完成物件を販売して資金を調達する場合には、経済財務省による「開発許可」が必要となります。
この開発許可を取得するためには、
- 建築許可が発行されていること
- 工事代金総額の4%を保証金として経済財務省に納付すること
が求められます。
この保証金は、購入者および請負業者を保護する目的で設けられています。
つまり、建築許可も開発許可も取得していない状態では、購入者から代金を受け取ることは法律上認められていません。
非常に厳格な制度ですが、これには理由があります。
過去には、完成予想図や計画図面だけを用いて販売活動を行い、多額の資金を集めた後に事業者が持ち逃げする事件が数多く発生しました。
開発事業者が海外へ逃亡した後、開発用地を差し押さえるなどして資金回収を図ろうとしても、そもそも事業者が土地を所有していなかったケースや、事業者とは全く関係のない第三者所有の土地について「ここを開発する」と偽って資金を集めていたケースもありました。
こうした被害を防ぐため、現在の厳しい規制が設けられています。
ところが現在、首都プノンペン中心部で計画が公表されている開発案件の中に、土地取得が完了していない段階にもかかわらず販売を行い、購入代金を受け取っているとみられるプロジェクトが存在します。
法令との整合性に疑問を感じる案件ですが、その背景事情については私も把握していません。
しかしながら、これらは公的な広告や公表資料から確認できる内容であり、誤報ではありません。
近年、カンボジアは特殊詐欺拠点の問題などから、海外メディアによって「スキャムボジア(Scambodia)」と揶揄されることがあります。本来、そのような侮辱的な表現を用いることについては報道機関の姿勢として疑問もありますが、一方で同国に対する海外の不安感が存在することも事実です。
実際に観光客や訪問者数の激減が指摘されており、海外から見た同国への不安の表れともいえるでしょう。
こうした不安は、カンボジアの発展を支える海外からの投資にも悪影響を及ぼしかねません。
だからこそ、不当な評価や過度な不安を払拭するためにも、多額の資金が動く不動産開発業界においては、まず法令遵守を徹底することが重要ではないかと私は考えています。
少なくとも、土地取得も完了していない段階で販売を行う案件が公然と存在している現状については、関係当局による説明や対応が求められるのではないでしょうか。
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