こんにちは、ジェット谷です。
日本とカンボジアの両国でビジネスを行っているジェット谷が、現地カンボジアから最新情報をお届けするブログです。
カンボジアで大きな問題となっている住宅開発会社、レン・ナヴァトラ(Leng Navatra)氏の住宅開発問題。
国道6A沿いなどの住宅プロジェクトで、購入者が代金を支払っているにもかかわらず、契約時期を大幅に過ぎても住宅が完成・引き渡されない問題が発生しています。
契約上18カ月後に引渡し予定だった購入者が、約4年経っても基礎や壁すら完成してなく、購入者側は、銀行ローンを返しながら、自宅が完成しないため家賃も払うという二重負担も発生しています。
レン・ナヴァトラ氏自身が2026年9月、6Aプロジェクトを自力で完成させることが困難であることを事実上認めて、政府と国民に慈悲(?)を求めています。
2026年9月現在、単なる「工事遅延」という段階を超えています。 カンボジア国土管理・都市計画・建設省が介入し、同社やレン・ナヴァトラ氏らに関係する不動産資産の調査・凍結に動き、未完成住宅の建設・引渡しを行政主導で処理する状況になっています。
ここで驚く経営、財務状態が公表されています。
レン・ナヴァトラ氏の説明によれば、国道6Aプロジェクトの販売総額は約1億8,500万ドル。それに対して約2億2,100万ドルをすでに支出し、完成にはさらに2,000万~3,000万ドル程度が必要だとしています。
売った。お金も入った。しかし、完成できなかった。
不動産開発をしている私から見ると、ここがこの問題の重要なところです。
不動産開発会社は、預かった資金を適切に管理し、最後まで建物を完成させ、契約通り顧客に引き渡す責任があります。
建設費等が上がった、資金繰りが悪化したのか?
経営上、経営者の事情なのか?
そのあたりの事情については今後、さらに詳細が伝わってくると思いますので、改めて書きたいと思います。
この問題でもう私が個人的に気になったことが、レン・ナヴァトラ氏が政府に対して行った個人的な訴えです。
報道では、
“Navatra also made a personal appeal to the government, asking that his wife not be held responsible for his actions and that his children be allowed to complete their education.”
「ナヴァトラ氏は政府に個人的な嘆願も行い、自身の行為について妻に責任を負わせないこと、そして子供たちが教育を修了できるようにしてほしいと求めた。」という趣旨です。
家族に責任はありません。それは当然です。
しかし、私はここで違和感を覚えます。
「家族に責任はない。それは当然。しかし、顧客にも責任はない。」
住宅を購入し、契約通り代金を支払った顧客にも何の責任もありません。
「なぜ自分の子供の教育だけを政府に訴えるのか。未完成住宅を購入し、経済的負担を受けている顧客と、その家族や子供たちの生活はどう考えているのか」
住宅が完成しないため、ローンを返済しながら家賃まで払い続けている購入者もいます。その人たちにも家族がいて、子供の生活や教育があります。
経営者がまず語るべきなのは、自分の家族の将来よりも、
「顧客にどう住宅を完成して引き渡すのか」
「顧客の損失をどうするのか」
です。
自分の家族を守りたい気持ちは誰でも同じです。
だからこそ、顧客とその家族を守る責任を最初に考える。
家族に責任はない。しかし、顧客にも責任はない。
その責任を負うのが経営者だと、私は思います。
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