こんにちは、ジェット谷です。
日本、カンボジア両国でビジネスを行っているジェット谷が現地カンボジアから最新の情報をお送りするブログ、チャンネルです。
開業2022年(その後2024年へ延期)とされていた「ホテル・ニッコー・プノンペン」は、最終的に計画が頓挫したと見られます。
同ホテルが入居予定だった複合施設「Japan Trade Center」(株式会社ウラタ)についても、同様に建設は途中で止まり、事業は実現に至らなかったようです。
かつて建設予定地とされていた場所には、現在はアウトレットショップのZANDOが出店する見込みとなっており、当初の計画とは大きく様相が変わりました。
このプロジェクトは2018年に発表されましたが、2020年頃にはすでに建設が停止し、現場は放置された状態となりました。その後も進展は見られず、2023年、そして2025年に至るまで、大きな動きは確認されていません。

階数 :地上23階、地下4階
用途 :地下4階 駐車場
地上1階~4階 店舗、文化交流施設、事務所
地上5階~11階 オフィス
地上13階~22階 ホテル
最上階 ルーフトップバー
最高高さ :約106m
2020年頃には建設が止まり現場は放置状態(2024年に延期)
2023年頃
2025年頃
2020年から2025年までの経過については、過去ブログ:カンボジア日系不動産プロジェクトの6年頓挫の原因は、『ホテル・ニッコー・プノンペン』か?「Japan Trade Center」か?でも触れていますが、私は当時からこの現場を継続して追跡してきました。
当時、日系企業による長期の現場放置は問題ではないかと指摘しましたが、これに対して当該企業のスタッフから、私の投稿について「裁判も検討している」との話が伝わってきたこともありました。
私の当時の指摘自体はごく妥当なものであったと考えています。
6年経過した現在、裁判しなくて良かったのではないでしょうか?恥の上塗りになるところでした。
私も公然と裁判まですると言われていたので、毎年経過を報告させて頂きましたが、一区切りがついたと考えています。
現時点では「ホテル・ニッコー・プノンペン」および「Japan Trade Center」は、いずれも計画頓挫と判断するのが自然でしょう。なお、「Japan Trade Center」については、当初予定されていた24階建てから規模が縮小された可能性もありますが、詳細は明らかになっていません。
個人的な経緯はさておき、この件から見えてくる問題点を整理すると、いくつかの示唆があります。
まず、カンボジアにおけるプロジェクトでは、大使や大使館を招いた式典などが行われることがありますが、それは必ずしもプロジェクト自体の信頼性を担保するものではなく、他人の信用借り、あくまで外形的な信用の演出に過ぎない場合があるという点です。

また、入居予定企業を前提にしてプロジェクトを組み立て、その見込みに依存したまま建設を進めることのリスクです。いわば「来るはずの存在」を前提に施設を整え、結果として実現しなければ計画全体が崩れてしまう構図です。パンダを誘致しますと言って、動物園、檻を作ってからパンダが来ない、中国に帰国したと同じです。重要なのは、特定の入居者を掲げて期待を煽ることではなく、自然と企業やテナントが集まりたくなるような魅力ある計画を設計することだです。

さらに、「カンボジア人のために」「カンボジア人に仕事を教える」といった社会貢献を前面に打ち出していたプロジェクトや企業であっても、理念だけでは評価されるべきではありません。どれほど耳障りの良い言葉や高尚な理念を掲げていても、最も重要なのは事業を着実に完遂させることです。結果を伴わなければ、それらの理念は実態を伴わないものになってしまいます。
こうした点はカンボジアにおいてしばしば見られる企業側の誤解ともいえます。国や人への貢献は言葉で示すものではなく、事業として成立し、雇用や価値を生み出し続ける「実態」によってこそ示されるべきものです。
いずれも特別な話ではなく、基本的な原則ではありますが、今回の事例はそれを改めて示すものとなりました。
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