タイ軍停戦合否拒否?でカンボジアからタイ製品が消え、セブンイレブンからカンボジア
カンボジアの首都プノンペン、中心地BKK1のセブンイレブンに、夜の22時前に立ち寄りました。
驚いたことに、お客さんが一人もいません。
いつもなら、深夜を回っても若い子たちが集まり、レジも忙しく動いているお店です。
ところが今日はスタッフの数も少なく、静まり返っていました。
気になって、他の店も見てみました。

ガールズバー通り136番地入口にあるセブンイレブンも、客ゼロ。
2階のフードスペースは、以前は若者でぎゅうぎゅう詰めだったのに、今日はたった一組だけ。
さらに、リバーサイド沿いのセブンイレブンも覗きました。
四六時中、人であふれていたあの店も、今夜は全くの無人。
22時ですよ、以前なら店の前にバイクがずらっと並び、賑わっていた場所です。
棚には、カンボジア人が今避けているタイ製品のひとつ、「明治乳業」のミルクが並んでいました。
50%ディスカウントされても手を伸ばす人はいません。
むしろ、置いてあるだけでも珍しいくらいで、多くの店ではすでに撤去されています。

「タイ製品を使うのはやめよう」――そんな声が浸透していて、不買意識は徹底しています。
タイ企業だけでなく、タイ国内で製造し輸出している他国企業まで、とばっちりを受けています。
背景には、7月24日に始まった軍事衝突があります。

停戦合意に至ったはずが、8月10日、今回の衝突を引き起こしたタイの一軍司令官が合意を拒否。

再び戦闘を開始する発言をし、軍を動かしました。
その結果、緊張は再び高まり、国境沿いのカンボジア人たちは避難を余儀なくされています。
司令官はこうも言っています。
「あと51日の任期中に、30メートル先の我々の領土を奪取したい」
全体の平和など見ず、わずかな領土と自分の功績しか見えていない。
そんな行為は、軍人だけでなく民間人をも巻き込む平和への罪です。
そもそも今回の動きは、タイ経済の低迷と現政権への不満からくる軍部の行動。
日経新聞(2025年8月13日)によれば、タイ政府はカンボジアからの生産移転に税優遇を与える政策まで打ち出しています。
カンボジアとタイの交易額は年間50億ドル。
昨年末には150億ドルまで拡大する計画を立てていましたが、この状況では白紙になりそうです。
軍事政権、文民統制ができない国は信用を失います。
私は軍が経済活動に関与してきて軍事行動を起こすなどタイは投資不適格国だと考えています。そうならないためにも世界に対して良識ある行動を取ってもらいたい。
民間人の生命や経済活動を犠牲にしてまで、未来はあるのでしょうか――。
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