まだ家賃保証付き物件を販売するのですか?
正直、驚きを通り越して呆れてしまいます。
販売会社は「売ったら終わり」で責任がないという考え方では済まされないのではないでしょうか。
ここ数年、家賃保証付き物件の家賃支払い停止や、保証会社・関連会社の破綻が相次いでいます。
先月も、家賃保証の支払いが停止したコンドミニアムについて、このブログで取り上げました。
また、家賃保証物件における契約不履行や相次ぐトラブルについては、約2年前に関係省庁から業界に対して注意喚起や通達が出されています。
それでも、まだ日本人に家賃保証付き物件を販売するのでしょうか。
その理由は、「家賃保証を付ければ日本人は購入する」と考えられている。ある意味日本人を舐めています。
なぜ家賃保証を付けて販売するのか?
私が考える最大の理由は、販売が思うように進まないからです。
そして、購入を検討する方には、家賃保証の仕組みをぜひ理解していただきたいと思います。
3年、5年、10年といった家賃保証の原資は、決してどこからか生み出されるものではありません。
多くの場合、市場価格より高く設定された販売価格の中に、その保証費用が組み込まれています。
つまり、「家賃が保証されている」のではなく、購入者自身が支払ったお金の一部が、家賃という形で戻ってきているに過ぎないということです。
そのため、購入時には割高な価格で物件を買うことになり、万が一、家賃保証の支払いが停止すれば、購入価格で売却することも難しくなります。
さらに、保証期間中の利回りは、そもそも割高な購入価格を前提に計算されています。そのため、保証終了後や保証停止後に、市場で同じ家賃や利回りを維持できる可能性は高くありません。
多くの人が勘違いしていること!
もう一つ、多くの方が誤解している点があります。
「家賃保証期間中は、開発業者が入居者を募集し、その家賃収入から保証金が支払われている」と考えている方が少なくありません。
しかし、カンボジアの首都プノンペン中心部で外国人向けに販売されているコンドミニアムでは、日本とは事情が異なります。
日本では入居者が家具・家電を用意するケースも多いですが、プノンペンでは家具・家電付きでなければ、ほとんど入居者が付きません。
つまり、開発業者が家具・家電を設置し、実際に賃貸運営を行わなければ、家賃保証の原資となる家賃収入は生まれないのです。
この点を、日本人投資家の多くが誤認しているように思います。
現状をどう考えるべきか!『販売会社自身が家賃保証を保証する』
私の知る限り、現在、家賃保証が順調に継続している物件はほとんどありません。
それでもなお、日本人に家賃保証付き物件を販売するのであれば、販売会社自身が家賃保証を保証するようにしてもらえば良いのではないでしょうか。
そうすれば、今までと異なり販売の際に、責任もあり、今以上に慎重になるはずです。
昔なら、ともかく、少なくとも、これだけ支払い停止や破綻が相次いでいる状況で販売を続けるのであれば、「販売会社には責任がない」と言い切ることはできないと私は考えます。
もちろん、『投資は自己責任』であることは大原則です。この原則を疑う余地はありません。
しかし、その『投資は自己責任』という言葉を、販売会社の『免罪符』にしてはならないと私は考えています。
投資家には自己責任があります。一方で、販売会社には正確な情報を提供し、リスクを適切に説明する責任があります。
この二つは別の問題です。
だからこそ、これだけ家賃保証の支払い停止や破綻が相次いでいる現状で、なお家賃保証を前面に出して販売を続けるのであれば、販売会社にも相応の説明責任、そして道義的責任があるのではないでしょうか。
また、日本でも2020年4月1日の民法改正により、それまでの「瑕疵担保責任」は「契約不適合責任」へと改められました。それに伴い、不動産取引では宅地建物取引業者や宅地建物取引士に対し、物件調査や重要事項説明などについて、これまで以上に厳格な責任が求められるようになっています。
もちろん、日本の宅建業法は海外不動産には適用されません。しかし、法律の適用がないからといって、責任やモラルまでなくなるわけではありません。これだけ家賃保証の破綻や支払い停止が続いているにもかかわらず販売を続けるのであれば、それ相応の責任と倫理観が販売会社には求められるべきだと私は考えます。
皆さんは、この現状をどのようにお考えでしょうか。
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