こんにちは、ジェット谷です。
日本、カンボジア両国でビジネスを行っているジェット谷が現地カンボジアから最新の情報をお送りするブログ、チャンネルです。
まず前提として、カンボジアでは僧侶は非常に尊敬される存在です。日本人感覚で軽く批判できる対象ではなく、社会的にもかなりデリケートな立場にあります。
カンボジアでは上座部仏教が国教として深く根付いており、僧侶は「最も敬意を払われるべき存在」として特別に扱われています。日常生活や公共の場でも、僧侶に対しては独特の礼儀やマナーが求められます。
そのため、僧侶が事件や不祥事に関与した場合、一般人以上に大きな注目を集め、社会的な反発や批判が強まる傾向があります。
そんな中、現地紙によると、ある仏教僧侶が特殊詐欺事件に関連して非難を浴びているようです。
事件概要:
報道によると、その僧侶は所有する建物を約130人の外国人グループに貸し出しており、その施設がIT系詐欺の拠点として利用されていたため、摘発、逮捕者が出ています。
警察の事情聴取に対し、僧侶は、
- 建物は両親から相続したもの
- 自身はカンボジア人に貸していただけ
- その借主が外国人グループへ又貸しした
と説明しているとのことです。
なお、又貸ししたとされるカンボジア人は現在逃亡中だそうです。
以上です。
本当にそんなカンボジア人が存在するのかと疑いを持ってしまうような内容ですが、
ここで少し気になったのが、「相続した別荘」という説明です。
カンボジアで「別荘」と訳される“Villa”は、日本人がイメージする高級別荘とは少し違い、大型の戸建住宅を指します。
ただ、報道写真を見る限り、一般的な“Villa”というよりは、かなり簡素な集合住宅、ボロアパにしか見えません。
もちろん外観だけで判断はできませんが、「本当に昔から所有していた相続物件なのか?」「近年建てられた建物ではないか?」と疑問を感じる人が出るのも無理はないと思います。
さらに、報道の画像から見れば、施設の周囲に高い塀や鉄条網が設置されています。
内部が外から見られないように、そして特殊詐欺に従事する人が逃げ出さないための高い塀、鉄条網ではないでしょうか?
もし僧侶の主張が事実であれば、
「中で何が行われていたのか、本当に全く知らなかったのか?」
という疑問が出てくるのも自然でしょう。
近年、カンボジアでは特殊詐欺やオンライン詐欺の拠点問題が国際的にも注目されています。監禁や強制労働が絡むケースも報告されており、こうした施設には厳しい目が向けられています。
通常であれば、所有物件が犯罪拠点として使用された場合、所有者責任を問われたり、不動産の差し押さえなどが行われるケースもあります。
そのため今回の件では、「僧侶という社会的立場を利用して特殊詐欺が行われていたのでは?」と見る人もいるようです。
実際、このような大規模施設を使った特殊詐欺拠点は、摘発を避けやすい場所や、一定の影響力を持つ人物の管理下で運営されています。
そうした背景が、カンボジアで特殊詐欺問題が拡大している理由の一つです。
もちろん現時点では捜査段階であり、事実関係がどこまで明らかになるのか、今後の続報を待つ必要があります。
そのため今回の件では、単なる不動産貸与の問題としてだけではなく、「僧侶」という立場も含めて批判の対象になっているのでしょう。
余談ですが、
私は映画『アンタッチャブル』が好きです。
1920年代のアメリカを舞台に、捜査官たちがアル・カポネの密造酒組織を追う作品です。
作中では、密造酒の保管倉庫が郵便局の施設内に置かれていました。
つまり、公的な場所で犯罪が行われている。周囲も薄々気付いている。しかし、相手が強大すぎて簡単には手を出せない――そんな空気が描かれていました。
今回のカンボジアの事件を見ていると、どこか似た構図を感じてしまいます。
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